理由:「財政出動」に反対するため
前回選挙の中部ブロックで、公明党は2議席を確保し、大口議員が名簿順位1位で当選しました。2010年3月の予算委員会で、財政について議論していました。
将来への不安を増幅する
大口議員は、まず国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
(予算案に反対する理由の)第二には、財政規律を放棄し、税収を上回る44.3兆円もの国債大増発となるなど、財政健全化に向けた道筋のない、将来への不安を増幅する予算であるという点でございます。
…将来の国債の大増発、大増税の不安を増幅させるものと言わざるを得ません。
第174回国会 衆議院 予算委員会 第19号 平成22年3月2日
大口議員は、国債の発行が将来不安を誘発する、と主張しました。

上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、国債を発行しても何ら支障ありませんでした。
批判をされている
2013年3月の議員運営委員会で、デフレについて議論しました。デフレとは、需要が供給を下回ることにより、物価が下がり続ける現象をいいます。
それから、15年間、異常な事態のデフレから脱却ができなかったということであります。これは、これまでの日銀のあり方ということに対して批判をされているわけですね。
第183回国会 衆議院 議院運営委員会 第11号 平成25年3月4日
大口議員は、日銀のせいでデフレを脱却できなかった、と主張しました。

上のグラフは、各国の物価上昇率を比較したものです。日本は、世界最低の0%でした。それに対して、外国は約2%のペースで上昇しました。
最大の責任は日銀にある
次に、日銀と物価について議論しました。
それで、2%の物価目標、これを1日も早く達成する、こう言われています。今、アベノミクスは、要するに、こういうことをやりますと。そして、緊急経済対策、補正も、皆さんの御協力で成立をいたしました。
…金融政策は、この1月、共同声明が出されましたけれども、しかし、それを具体的にどうするかということは、総裁になられたら、まさしく黒田さんが責任を持ってやっていかなきゃいけません。
…ですから、デフレから必ず脱却する、それで2%目標を必ず達成する、そしてそれは日銀の責任で必ずやる、いろいろな影響はありますけれども、物価安定の目標を達成する最大の責任は日銀にあるということを明確にしていただきたい。
第183回国会 衆議院 議院運営委員会 第11号 平成25年3月4日
大口議員は、物価上昇率2%を達成させる最大の責任が日銀にある、と主張しました。

上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。日本は、世界最低の伸び率でした。物価上昇率2%を達成できない原因は、日銀の金融政策ではなく、政府の財政政策にありました。
実質賃金は横ばいとなっている
2019年3月の厚労委員会で、実質賃金について議論しました。実質賃金とは、名目賃金から物価の影響を除いた、豊かさを測る指標をいいます。
このように所得や雇用の環境が改善されているにもかかわらず、実質賃金は横ばいとなっていることは委員御指摘のとおりでありますが、これは、デフレからの脱却に取り組む中で物価が上昇したことが押し下げ要因となっている…
第198回国会 衆議院 厚生労働委員会 第4号 平成31年3月19日
大口議員は、実質賃金が横ばいで推移している、と主張しました。

上のグラフは、実質賃金の推移を示したものです。実質賃金は、横ばいではなく、97年から大きく下落しました(=貧しくなった)。
名目賃金は増加傾向が続いております
次に、名目賃金(=見た目の給料)について議論しました。
他方、名目賃金は増加傾向が続いております。さらに、経済全体の雇用・所得環境を見るためには、国民みんなの稼ぎである総雇用者所得を見ることが大切であります。
第198回国会 衆議院 厚生労働委員会 第4号 平成31年3月19日
大口議員は、名目賃金が伸びているため、実質賃金は下がっていても構わない、と主張しました。

上のグラフは、日本の名目賃金指数とOECDが発表している各国の平均年収を示したものです。日本の平均年収は、世界最低水準の伸び率でした。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票議席数
中部ブロックでは、以下の通り、政党名を記載した票が集まりました。
政党名 | 議席数 |
---|---|
自民党 | 9 |
立民党 | 5 |
公明党 | 3 |
共産党 | 2 |
日本維新の会 | 1 |
国民民主党 | 1 |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ



