理由:「財政出動」に反対するため
2018年2月の予算委員会で、財政について議論していました。
新たな借金ができなくなってしまう
鬼木議員は、まず国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
…現在の財政の構造からすれば、国債を発行して、若しくは借りかえによって、新たな資金調達ができているから返せている。つまり、借金が返済原資となっているというのが実情ではないかと思います。
借金によって借金を返す、これはもうまさに自転車操業でございます。私も、たくさんの企業や個人、そうした、借金によって借金を返す赤字操業を見てまいりました。…返済できているのは借金ができているからであって、借金ができなくなった瞬間が倒産のときなんですね。ですから、国も同じでございます。いつまで日本は借入れを続けることができるのか、それが大きな問題だというのが私の感覚でございます。
第196回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 平成30年2月23日
鬼木議員は、家計と同じように、国も国債の返済資金がやがて底をつくだろう、と主張しました。

上のグラフは、日本銀行が発行したお金の総額です。日銀は、2,020年4月時点で600兆円ものお金を発行しました。政府は、お金を無限に発行できる日銀の親会社に当たるため、政府の資金が底をつく可能性はありません。
国債が返済できるという信用も低下していく
次に、国債の金利について議論しました。
…国債金利が今超低金利のところが、これから1%でも金利が上昇すれば、1000兆円の1%で10兆円。10兆円の利息を、私たちといいますか、日本政府は利息を支払わなければならなくなるわけですね。
…金利が1%上がる、2%上がるということになれば、借金は雪だるま式にふえていくということであります。財政構造がますます悪化していき、そして国債が返済できるという信用も低下していく。国債価格も下がるでしょうし、金利も上昇する。この悪循環の加速にどこまで日本が持ちこたえられるのかということに大変な危機感を持っております。
第196回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 平成30年2月23日
鬼木議員は、国債の金利が上がると、利払いが財政の重荷になり、国債の信用が失われる、と主張しました。

上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、国債を発行しても何ら支障ありませんでした。
通貨の供給過多になってインフレに陥ってきた
最後に、インフレについて議論しました。インフレとは、需要が供給を上回ることにより、物価が上がり続ける現象をいいます。
自国建て通貨(円建ての国債を発行している国の財政)は破綻しないという説に対して、果たして本当だろうかということをちょっと質疑したいと考えておりました。
幾らでもお金を刷れるというふうな物の考え方もありますが、この考え方は、歴史的に見ますと、結局、通貨の供給過多になってインフレに陥ってきたというのが歴史の教訓でございます。
第196回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 平成30年2月23日
鬼木議員は、日本がお金を刷り過ぎてインフレになる、と主張しました。

上のグラフは、各国の物価上昇率を比較したものです。日本は、世界最低水準の0%でした。警戒すべきは、インフレではなく、デフレでした。
制限なく外国人の数が日本の中でふえ続けるということはない
2018年11月の法務委員会で、外国人労働者について議論しました。
外国人の数がふえて、そして日本人が小さくなって暮らすようなことになってはいけないということで、外国人の総量そして割合というものには注視が必要ではないかと思っておりますし、大きな時代の流れの中で、そうした調整ができることも大事なことではないかと思います。
そうしたことが起こらないように必要なのが、私は滞在期限の設定だと思っております。
期限というものが到来して、そして帰国する制度設計であれば、制限なく外国人の数が日本の中でふえ続けるということはないわけでございます。この特定技能2号が、上限がないということで移民につながるのではないかということを心配する方が多いようでございますが、特定2号にも期限はあります。
何度も更新できるということで上限がないだけでありまして、期限はあるわけですね。そして、特定技能1号は上限が5年に設定されている。そういうわけで、特定技能2号でありましても、1年から3年の期限があって、更新が必要である。
そして、企業との雇用の契約が切れたら、その人は帰国しなければならないというたてつけになっております。
第197回国会 衆議院 法務委員会 第6号 平成30年11月22日
鬼木議員は、特定技能という在留資格には滞在期限が定められているため、それほど外国人労働者は急増しないだろう、と主張しました。

上のグラフは、外国人労働者の推移を示したものです。鬼木議員が言及している特定技能は、ごく一部の割合を占めるだけで、実際には2,017~19年までの間、毎年約20万人ずつ増加しました。そのペースが今後続いた場合、7年後には300万人を突破します。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2024衆院選の得票率
得票率36.8%の次点で比例当選しました。
(有効投票数235,661票 投票率52.47%)
当選者 と 次点 | 票数 |
---|---|
稲富 修二※ (立民) | 41.9% (98,837票) |
鬼木 誠 (比例当選) | 36.8% (86,698票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
同じ選挙区から出馬した現職 本記事に掲載されている経済のグラフ