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【グラフ編】現実:日本の家計消費は、世界最低水準の伸び率 / 政府が消費の低迷を顧みずに消費税を上げ続けたため

貿易その他
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経済のメイン・エンジンである消費

家計消費は、GDPの半分~2/3を占めている。
出典:United Nations『National Accounts (AMA)』家計消費支出 自国通貨建て参照

上のグラフは、家計消費のGDPに占める割合を国別で比較したもの(1997~2023年の平均値)。ほぼ全ての国で、家計消費はGDPの半分以上を占めており、経済を動かすメイン・エンジンとなっている。

家計消費の伸び率

出典:United Nations『National Accounts (AMA)』家計消費支出 自国通貨建て 参照

1997年と2023年の家計消費を比較すると、1997年は286兆円、2023年は322兆円となっている。1997年の家計消費=1とすると、2023年は1.13倍。この伸び率1.13倍を、アジア、アメリカ大陸国、欧州と比較する。

アジア・オセアニア 9ヵ国の家計消費伸び率

出典:United Nations『National Accounts (AMA)』家計消費支出 自国通貨建て 参照

2023年/97年比でみると、中国は13.5倍、オーストラリアは4.1倍、韓国は4.0倍、ニュージーランドは3.9倍。日本の1.13倍という伸び率は、アジアの中でも突出して低い数値となっている。

ヨーロッパ 8ヵ国の家計消費伸び率

出典:United Nations『National Accounts (AMA)』家計消費支出 自国通貨建て 参照

2023年/97年比でみると、スウェーデンは2.8倍、イギリスは2.7倍、フランスは2.2倍、ドイツは2.0倍。またポーランドは、人口の増加率が1%に留まっているが、5.5倍という高い伸び率だった。これは内需が人口とは関係ないことを表している。

アメリカ大陸 4ヵ国の家計消費伸び率

出典:United Nations『National Accounts (AMA)』家計消費支出 自国通貨建て 参照

2023年/97年比でみると、アメリカは3.4倍、カナダは3.1倍。このようにアジアや北米、南米、ヨーロッパのほぼ全ての国で消費が伸びていることが分かる。

G7の家計消費伸び率

出典:United Nations『National Accounts (AMA)』家計消費支出 自国通貨建て 参照

2023年/97年比でみると、アメリカは3.4倍、カナダは3.1倍、イギリスは2.7倍、フランスは2.2倍、ドイツは2.0倍、イタリアは1.9倍。日本の家計消費伸び率1.13倍はG7の中でも圧倒的に低い

日本の家計消費が低迷している理由:政府が消費の低迷を顧みずに消費税を上げ続けたため

経済政策としての消費税は、消費が過熱している時は増税、低迷している時は減税、というのが基本的な考え方である。そのため、消費税率を変更する時は、消費が過熱しているのか低迷しているのか、を正しく認識する必要がある。

前掲のグラフでも明らかなように、日本の家計消費は低迷していた。しかし、政府はこの消費の低迷を顧みることなく、本来やるべき政策とは真逆の増税を繰り返したことで、日本はGDP物価平均年収が世界最低水準の伸び率になった。

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