名目GDPのグラフを更新掲載 3/6

インフレが起きる仕組み 需要と供給で理解する

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インフレとは、モノやサービスに対する需要が供給を上回ることで、物価が上がり続ける現象である。

インフレは、原則として、需要が温まることから始まる。

まず需要が温まると、モノが売れるようになる。モノが売れるようになると、企業は値上げができるようになり、売上が上がる。

企業の売上が上がると、従業員の給料はアップする。雇用も増やせるので、失業率は下がる。給料が増えた家計は、消費を増やすことができ、業績が上向いた企業は、投資を積極的に行うようになる。

その結果、需要が好調な状態、モノが売れる状態が続く。経済の好循環だ。

つまり、インフレは、好調な需要からくる好景気の状態を表しているのである。

先進国のインフレ、日本のデフレ

先進国は、ゆるやかなインフレによって経済成長を遂げてきた。そこで1997年の物価=1として、先進国のインフレをみてみよう。

出典:IMF『Inflation rate, average consumer prices』参照

斜めに推移している線が、先進国のインフレである。主要な先進国は、インフレ率2%の道をたどり、それ以上に給料を増やしたことで経済成長を遂げてきた。この物価も給料も上がる持続可能な経済を作り出すのが、好調な需要である。

まとめ

最後に、インフレについて要約しよう。

  • 需要が供給を上回ると、物価が上がり、インフレになる
  • インフレは、好調な需要から始まり、経済の好循環が起きる
  • インフレは、好景気の状態を表している

インフレを作り出すのは、好調な需要である。需要が好調ならば、必ず景気はよくなる。ただし、需要が低調で景気が悪い時でも、インフレになることがある。このインフレは、需給の要因とは別の要因で発生しているので注意が必要だ






※例えば、経済成長している先進国のインフレは、好調な需要に支えられたインフレであり、ディマンド・プル型のインフレと呼ばれている。一方、2022年以降の日本のインフレは低調な需要にも関わらず、輸入コストの上昇を要因とするインフレであり、コスト・プッシュ型のインフレと呼ばれている。つまり、インフレであっても、需要が好調であるとは限らないのである。

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