理由:「財政出動」を反対するため
2014年2月の本会議で、財政について議論していました。
コンセッション方式については…数値目標を設定する
2017年11月の未来投資会議で、水道のコンセッション方式について議論しました。コンセッション方式とは、自治体が公共施設を引き続き保有したまま、管理運営権を民間企業に譲渡する方式をいいます。
PPP/PFIについては2013年度から2022年度の事業規模目標を21兆円に設定をしております。
中でもコンセッション方式については、これまでの空港、上下水道、道路、文教施設、公営住宅に加えまして、新たにクルーズ船向け旅客ターミナル施設とMICE施設について数値目標を設定するなど、さらなる案件拡大を推進しているところでございます。
未来投資会議 構造改革徹底推進会合 2017年11月9日
越智議員は、さまざまな政府事業を民間部門へと移行させていきました。

上のグラフは、民間需要と公的需要がGDPに占める割合を示したものです。デフレの日本でコンセッション方式を推進すると、需要が政府部門から民間部門に移り、総需要がかえって落ち込むことになります。
財政健全化を図る上で、極めて重要な施策である
次に、財政とコンセッション方式について議論しました。
…水道法の改正につきましては、国会対応がございますので政務として取り組んでまいりたいと思います。
…ぜひ今日の指摘あるいは要請を受けて、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。いずれにしましても、PPP/PFIの中では、特にこのコンセッションは新たなビジネス展開と財政健全化を図る上で、極めて重要な施策であると思います…
未来投資会議 構造改革徹底推進会合 2,017年11月9日
越智議員は、財政健全化のためにコンセッションは必要だ、と主張しました。

上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、発行額が増えても支障はありませんでした。そのため、水道をコンセッション方式にせず、公共サービスとして維持できるはずでした。
はい
2018年4月の未来投資会議で、水道のコンセッション方式について最後の打ち合わせをしていました。
[竹中平蔵の発言]
…PPP/PFI、特にコンセッションというのは、これからどういう政府になっていくにしても、絶対に避けて通ることはできない重要な問題だと思います。これを本当にしっかりとやっていかないと、日本のインフラは維持されないし、インフラがさらに必要な部分をつくっていくこともできません。…よろしくお願いします。特に、政務の方(越智副大臣)もよろしゅうございますでしょうか。
[越智議員]
未来投資会議 構造改革徹底推進会合 2018年4月26日
はい。
こうして竹中平蔵に促されるような形で、水道のコンセッション法案を審議入りさせていきました。
財政の安全保障について厳しい現実を突きつけた
2022年11月の予算委員会で、国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
財政につきまして財務大臣にお伺いしたいと思います…まず、コロナ、物価高などで、不測の事態に対処するために、ここ数年、大規模な補正予算を編成してまいりました。一方で、この財源を確保するために、実は一年以下の短期国債の発行が大変大きくなってまいりました。
…10年(物の国債の)金利は低く抑えられていますけれども、それ以外の期間は今金利が上昇しています。
加えまして、9月23日のトラス・ショック。英国政府がインフレを抑えるための金利の利上げの局面で放漫な財政政策を採用したということで、市場が反応して、ポンドも英国債も一日のうちに大暴落。びっくりしました。先進国といえども財政に対する信認を失えばひとたまりもない。
…今回のトラス・ショックは、財政の安全保障について厳しい現実を突きつけたと私は感じています。翻って、この国の状況を見ると、イギリスよりももちろんいい部分はいろいろあるんですけれども、一方で、債務残高の対GDP比は世界最悪。日本の中でも、戦時中よりも今は高い。格付はトリプルAからシングルAまで下がってまいりました。いずれもイギリスより悪い状態でございまして、ここは冷静に認識する必要があると思っています。
第210回国会 衆議院 予算委員会 第6号 令和4年11月25日
越智議員は、イギリスの国債が暴落したので、日本もそれに続くかもしれない、と主張しました。

上のグラフは、日本と外国の国債金利を示したものです。日本の国債金利は、外国と比べても低く、世界で最も安全な資産になります。日本とイギリスは、それぞれ自国通貨の円とポンドを発行できるため、財政破綻の可能性はほとんどありません。
プライマリーバランス黒字化ということを今共有していると思います
最後に、プライマリー・バランスについて議論しました。プライマリー・バランスとは、歳出を税収の範囲で賄うというルールで、政府支出を抑え込むために設けられています。
…必要なときには必要な財政支出をしなきゃいけませんから、そのためにも、財政に対する市場の信認を維持して、財政安全保障を確保して、そのために何が必要かといったら、財政健全化へ取り組む姿勢を示し続けることだと思います。
6月の骨太でもその姿勢を示されて、2025年度のプライマリーバランス黒字化ということを今共有していると思います。ただ、ここで総理にお伺いしたいのは、政府が作る財政状況の将来見通し、内閣府の中長期試算は、毎年の当初予算の想定に基づいた推計なんです。ですから、補正予算が組まれると、その分後づけで、試算よりも改悪しちゃうんです。ですから、補正予算の編成を繰り返せば、試算自体が信頼を失って、財政の信認にも影響が及びかねないんです。
第210回国会 衆議院 予算委員会 第6号 令和4年11月25日
越智議員は、プライマリー・バランスという財政規律を掲げるべきだ、と主張しました。

上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。越智議員のこうした議論によって、日本は世界最低水準の伸び率になりました。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率38.3%の次点で比例当選しました。
(有効投票数274,845票 投票率60.36%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
落合 貴之※ (立憲) | 40.1% (110,169 票) |
越智 隆雄 (比例当選) | 38.3% (105,186票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
同じ選挙区から出馬した現職 本記事に掲載されている経済のグラフ