理由:「財政出動」に反対するため
2021年2月の財務金融委員会で、財政について議論していました。
国債がスムーズに売れなくなる可能性があり得ないとも言えません
加藤議員は、まず国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
新型コロナ対策により、今年度の新規国債発行額は、特例公債90兆円、建設公債22.6兆円、合計112.6兆円という過去最高額となる見込みであります。…その借換債なども含めた今年度の国債発行の総額は、263.1兆円にも上る見通しであります。
このように多額の国債発行を行っておりますけれども、現在は幸いにも、日銀の金融政策によって、直ちに金利リスクが顕在化する状況ではないようでございます。
しかし、世界各国で財政出動や金融緩和が行われている現在の環境が変わって、例えば、海外のどこかで景気がよくなって、量的緩和が終わる可能性がどこかの国で起きたりと、その中で、現状のバランスが崩れて、日本の国債がスムーズに売れなくなる可能性があり得ないとも言えません。
第204回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和3年2月19日
加藤議員は、海外の政府が国債の発行を減らすと、日本の国債が売れなくなるだろう、と主張しました。
上のグラフは、日本と外国の国債金利を示したものです。日本の国債は、世界最低水準の金利水準を維持しており、外国の国債と比べても人気があります。
プライマリーバランスの達成を国が意識しなくなるのか
次に、プライマリー・バランスについて議論しました。プライマリー・バランスとは、歳出を税収の範囲で賄うというルールで、国債の発行額を抑え込むために設けられています。
今回の改正によりまして、プライマリーバランスについての文言が条文から外れることになったと承知しております。
これにつきまして、市場から、プライマリーバランスの達成を国が意識しなくなるのかなどと誤ったメッセージと受け止められることは得策ではありません。
さらに、多額の国債を市場で安定的に消化をしていくためには、マーケットのニーズを踏まえた国債発行が必要となります。そういったことを踏まえますと、国債管理に当たりましては、金融機関等の市場関係者と緊密に対話を行っていくことが重要だと考えます。
第204回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和3年2月19日
加藤議員は、プライマリー・バランスのルールを破って国債を発行すると、国債が売れなくなるだろう、と主張しました。
上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。この間、プライマリー・バランスを達成できなかったにも関わらず、金利は低いままでした。
多大なツケを回さないよう
さらに、政府債務について議論しました。
次に、コロナ対策による国の債務についてお伺いをしたいと思います。 改めて申し上げるまでもなく、新型コロナへの対応に万全を尽くすことは今何よりも重要であります。
医療提供体制の整備や休業要請に応じた事業者への支援等、国民の健康や生活を守るために必要な予算はしっかりと手当てをすべきであります。
しかし、こうした予算は、先ほども触れましたとおり、まさに本委員会で審議している特例公債法に基づいて発行されている特例公債で財源が賄われていることを忘れてはなりません。子育て世代の議員の一人として、コロナ対策として積み上がった国の債務については、私たちの子や孫の世代に多大なツケを回さないよう、着実な償還が必要と考えます。
第204回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和3年2月19日
加藤議員は、政府債務が将来のツケに当たるため、国債を増発することに対しては慎重であるべきだ、と主張しました。
上のグラフは、日本と海外の一般政府(国と地方を合わせた)総債務を示したものです。海外の政府は、債務を日本以上に拡大させています。コロナで経済が疲弊している時に、景気対策をしない方がよっぽど問題でした。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率58.1%で当選しました。
(有効投票数186,978票 投票率65.74%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
加藤 鮎子 | 58.1% (108,558票) |
阿部 ひとみ (落選) | 35.5% (66,320票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ