節約には、思わぬ落とし穴がある。
節約をする人は、こう考えている。
「支出を減らそう」
実は、世界では真逆のことが起きている。
世界は支出を増やしている
GDP統計で、家計の支出を足し合わせたものを、家計最終消費支出という。
その伸び率をみてみよう。

1997年の家計支出=1とすると…
アメリカ人の家計支出は3.4倍。
フランス人は2.2倍、ドイツ人は2倍。
先進国の家計は、支出を増やしているのだ。
一方、日本人は1.1倍である。
日本人は節約を頑張り過ぎている
総務省の世帯調査によると、総世帯の支出額は…
2015年 247,126円
2019年 249,704円
2024年 250,929円
この10年で、ほぼ横ばいだ。
さきほどのGDP統計とも符合している。
10年間、家計支出が横ばいというのは異常だ。
日本の常識は、世界の非常識。
毎年支出が増えるのは、普通のことである。
支出が増えても、罪悪感を覚える必要はない。
むしろ昨今の物価高で、購買量は落ちている。
日本人は、貧しくなっているのだ。
家計の生活防衛手段
家計消費は、GDPの6割くらいを占めている。

日本は、その家計消費が伸びていない。
経済成長できない理由は明らかだろう。
生活の防衛手段として、節約は大事である。
それとあわせて、発想の転換も必要だ。
「支出を減らそう」
日本人の多くがこう考えている。
不景気の時代が長すぎたのだ。
「支出が増えていく」
これが世界の常識である。
経済の好循環だ。
- 支出が増える
- 物価が上がる
- 売上が伸びる
- 給料が上がる
- 支出が増える
先進国の家計は、こういう状況にいる。
日本も消費を活発にすればいい。
その一丁目一番地は、消費税の減税だ。
これが最も重要な生活の防衛手段なのである。