理由:「財政出動」に反対するため
2021年2月の予算委員会第3分科会で、財政について議論していました。
何だか借金し放題のパラダイスみたいに聞こえます
小田原議員は、まず円建ての国債について議論しました。円建ての国債とは、円で表示されている国債をいいます。
ランダル・レイによる現代貨幣理論と呼ばれる入門書以来、6年前の本でありますが、次々と我が国で出版されている日本人著者によるいわばMMT本の主張は、政府が自国通貨(日本の場合、円)建ての債務を幾ら増やしても破綻しないというものですが、
それに加えて、だから、デフレ時には、政府が負債を負ってでも供給力に対する需要不足を埋めろ、その使い道はインフラ整備、さらには消費税を下げろ…若しくは0にしろ、心配はない、なぜなら国の借金は国民の資産になるからだというものです。
何だか借金し放題のパラダイスみたいに聞こえます。何ならけちけちせずにいっそ1垓2,000京円の国債を発行すれば、インフレもなく国民に1人ずつ1兆円を配ることができる夢の国になるということなのでしょうか。
第204回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 令和3年2月25日
小田原議員は、日銀が円建ての国債を際限なく購入できるという議論は、おとぎ話に過ぎない、と主張しました。
上のグラフは、各国の国債金利を示したものです。2012年にギリシャ国債の金利は暴騰しました。しかし、日本はギリシャと違い、自国通貨「円」の発行能力に制約がないため、国債を低金利に据え置くことができます。
インフレ…には気をつけろ
次に、インフレについて議論しました。インフレとは、需要が供給を上回ることにより、物価が上がり続ける現象をいいます。
何が書いてあるかというと、確かに、政府が自国通貨建ての負債、非兌換貨幣を、しかも先進国、日、米、カナダ、オーストラリアなどは、多少発行しても破綻しないと確かに書いてあります。
ただし、インフレと為替レートの下落には気をつけろと何度も書いてあります。これは恐らく、これらが市場で決まるということを意識しているからだと思います。
第204回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 令和3年2月25日
小田原議員は、インフレを警戒しなければならない、と主張しました。
上のグラフは、各国の物価上昇率を比較したものです。用心するも何も、日本は世界最低水準の0%に留まっていました。
将来を見据えた仕事をしてまいりたい
さらに、財政支出について議論しました。
そもそも、MMTは一つの物事の見方でありましょうが、大前提として、中央銀行の独立性というのはないというのが大前提になっているように私には思えます。
見識は見識、これが悪用されてと言うと失礼ですが、令和のええじゃないかにならないように、我々としても、我が国の将来を見据えた仕事をしてまいりたいと思います。
第204回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 令和3年2月25日
小田原議員は、不見識を理由に、財政支出の抑制に意欲を示しました。
上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。小田原議員のこうした議論によって、日本は世界最低水準の伸び率になりました。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率45.5%で当選しました。
(有効投票数247,050票 投票率57.72%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
小田原 潔 | 45.5%(112,433票) |
大河原 雅子※(立民、比例当選) | 40.1%(99,090票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ