前原誠司、斎藤アレックスの所属政党を変更しました(5/16)

【グラフ編】現実:日本の政府総支出は、世界最低水準の伸び率 / 理由:政府予算を増やしてこなかったため

日本の政府支出は、世界最低水準の伸び率(超緊縮財政) 財政
この記事は約3分で読めます。

日本の政府総支出

出典:IMF『General government total expenditure』National currency参照

政府総支出とは、中央政府と地方政府、社会保障基金が支出した金額の合計。上のグラフは、1997年の政府総支出=1とした時の伸び率を表している。2022年の政府総支出は97年の1.3倍に留まっており、これをきんしゅく財政という。この緊縮財政は橋本政権から始まり、小泉、安倍政権を経て現在に至るまで続いている。

アジア・オセアニア 9ヵ国の政府総支出

出典:IMF『General government total expenditure』National currency参照

2022年/97年比でみると、中国、インド、インドネシアが20倍以上。韓国が8.0倍、マレーシアが6.8倍、オーストラリアが5.0倍。日本の1.3倍という増え方は、アジアの中で最も低い水準となっている。

アメリカ大陸 5ヵ国の政府総支出

出典:IMF『General government total expenditure』National currency参照
※アメリカとブラジルは2001年以降のデータしか無いため、2001年を1としている

2022年/97年比でみると、カナダが2.9倍。2022年/2001年比でみると、アメリカが2.7倍。日本の1.3倍という増え方は、アメリカとカナダの半分にも満たない。

ヨーロッパ 7ヵ国の政府総支出

出典:IMF『General government total expenditure』National currency参照

2022年/97年比でみると、イギリスが3.3倍、フランスが2.2倍、ドイツとイタリアが2.0倍。緊縮財政といわれるドイツでさえ、2倍以上に増やしていることを考えると、1.3倍の日本は超緊縮財政ということになる。

G7とスペインの政府総支出

日本の政府支出は、世界最低水準の伸び率(超緊縮財政)
出典:IMF『General government total expenditure』参照
※アメリカは2001年以降のデータしか無いため、2001年を1としている

2022年/97年比でみると、日本以外のG7とスペインは、政府支出を2倍以上に増やしている。「日本は放漫財政」と報道されているが、このグラフでも明らかなように、実際には過度な緊縮財政を行っている。

日本の政府総支出が伸びなかった理由:政府予算を増やしてこなかったため

景気がいい時は、民間が支出(需要)を拡大させている。しかし、景気が悪くなると、民間は支出を減らすため、社会全体の支出額(総需要)が落ち込み、お金の流れが滞ってしまう。

一旦、景気が悪くなると、民間の力だけで支出を増やすことは難しい。そこで殆どの先進国では、政府が支出を増やすことで景気を底上げした(需要の創出)。それに対して日本は、政府支出を増やさずに需要不足を延々と放置し続け、GDP家計消費平均年収物価が世界最低水準の伸び率に終わった。

タイトルとURLをコピーしました