理由:「財政出動」に反対するため
2021年の衆院選で当選しました。
国の財布をのぞいてみたら、こんなことはできない
2012年7月の社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で、財政について議論していました。
努力でできる限界というのがあると思うんです。例えば、オリンピックへ行かれない方がいいと思いますが、100メートルを2秒で走るという目標を立てたって、それは無理です、人間では。
…参議院選挙のときに、いや、やっぱり与党になってみて国の財布をのぞいてみたら、こんなことはできないということは分かったと素直に認めて、おわびと訂正というのをやるチャンスだったと私は思いますよ、参議院選挙は。
…ですから、副大臣のときにお気付きになっていたのなら、やっぱりこれをどういうふうに具体的に見直していくのかと、これは本当に大事なことであったと思いますし、なぜここにこだわるかというと、今度、財政健全化計画、2015年、2020年というのも不断の見直しというのが出てくる可能性は私はあると思っています。
第180回国会 参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第4号 平成24年7月19日
林議員は、財源がもう無いため、財政健全化を計画し直す必要がある、と主張しました。
上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、国債を発行して予算を確保すれば済む話でした。
プライマリーバランス半減というのもできない
次に、プライマリー・バランスについて議論しました。プライマリー・バランスとは、歳出を税収の範囲で賄うというルールで、政府支出を抑え込むために設けられています。
既に半年、最初の予定から消費税はずらされて、8%の施行はずらされておられますから、2015年度のプライマリーバランス半減というのもできないというのが内閣府の試算です。
第180回国会 参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第4号 平成24年7月19日
林議員は、消費増税の延期によって、税収の減少が見込まれるため、プライマリー・バランスの達成期限が遅れるだろう、と主張しました。
上のグラフは、各国における家計消費の伸び方を比較したものです。日本は、世界最低水準の伸び率でした。政府は本来、冷え込んだ消費を回復させるために減税すべき所を、逆に増税し続けました。
それが積もり積もってギリシャのようになるんですよ
さらに、国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
ですから、それをどういうふうにしていくのかというのは、毎年毎年レビューをして計画をきちっと現実に合わせる努力をしていかないと、それが積もり積もってギリシャのようになるんですよ。
第180回国会 参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第4号 平成24年7月19日
林議員は、日本の国債もギリシャのように暴落するだろう、と主張しました。
上のグラフは、各国の国債金利を示したものです。確かに、ギリシャ国債の金利は暴騰しました。しかし、日本はギリシャと違い、自国通貨「円」の発行能力に制約がないため、国債を低金利に据え置くことができます。
独立財政推計機関を考える超党派議員の会
2021年6月10日、財政を推計する独立機関を創設するための勉強会が開催されました。超党派の議員39人が名を連ね、林議員はその発起人です。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率76.9%で当選しました。
(有効投票数126,056票 投票率50.14%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
林 芳正 | 76.9% (96,983票) |
坂本 史子 (落選) | 23.1% (29,073票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ