理由:「財政出動」に反対するため
元日本銀行の職員です。2023年4月の補欠選挙で当選しました。2024年2月の予算委員会で、財政について議論していました。
諸外国と比べても突出して多い
英利議員は、まず政府の債務残高について議論しました。
市川、浦安は、本当に東京に通勤している方々も多く、ここにいらっしゃる多くの方々も住んでいらっしゃる地域でございます。日本全国もそうですけれども、本当に人が多く住んでいるところですから、引き続き、(防災の)取組をお願いいたします。ありがとうございます。
また、こうした防災対策、インフラ整備、少子高齢化対策にはまだまだお金がかかることと存じます。一方で、我が国の借金の一部である普通国債残高が既に1000兆円を超えていて、諸外国と比べても突出して多い状況があります。
第213回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 令和6年2月27日
英利議員は、債務残高が諸外国と比べて突出している、と主張しました。

上のグラフは、日本と海外の一般政府(国と地方を合わせた)総債務を示したものです。海外の政府は、債務を日本以上に拡大させています。
金利が上昇した
次に、国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
さらに、今後金利が上昇した場合、返済しなければならない普通国債残高が増加することが予想されます。こうした財政ニーズと借金のマネジメントをどう両立されるつもりであるか、財務大臣にもお伺いしたく存じます。お願いいたします。
第213回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 令和6年2月27日
英利議員は、国債の金利が上昇して財政が破綻するかもしれない、と主張しました。

上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、発行額が増えても支障ありませんでした。
引き続き、よろしくお願いいたします。
英利議員の質疑に対して、鈴木財務大臣がプライマリー・バランスについて次のように答弁しました。プライマリー・バランスとは、歳出を税収の範囲で賄うというルールで、政府支出を抑え込むために設けられています。
委員御指摘のとおり、日本の財政でありますけれども、債務残高対GDP比が世界最悪の水準にある中、…より一層厳しさを増しているところであります。
…そうした中で、政府といたしましては、財政の持続可能性を確保するためには、累積する債務残高を中長期的に減少させていくことが重要と考えており、経済あっての財政という方針の下、まずは国、地方のプライマリーバランスを2025年度に黒字化すること、これにより債務残高対GDP比を安定的に引き下げること、これを財政健全化の目標として掲げているところであります。
第213回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 令和6年2月27日
この鈴木大臣の答弁に対して、英利議員は、次のように言いました。
ありがとうございます。引き続き、よろしくお願いいたします。
第213回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号 令和6年2月27日

上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。英利議員のこうした議論によって、日本は世界最低水準の伸び率になりました。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
英利議員は、薗浦議員が辞職した後、2023年の補欠選挙で当選しました。
(2021年の選挙:有効投票数238,420票 投票率54.07%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
薗浦 健太郎 | 47.0% (111,985票) |
矢崎 堅太郎(落選) | 29.3% (69,887票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ