理由:「財政出動」に反対するため
1997年の消費税増税と緊縮財政を断行した橋本元総理の息子です。2021年1月の予算委員会で、財政について議論していました。
自覚が必要なんだろう
橋本議員は、まず政府支出(予算)について議論しました。
…改めて全体像を眺めてみますと、3次にわたる補正によりまして、今年度の政府一般会計の総額というものは、当初の予算のときは…100兆円を超えたということで一つニュースになっていたわけでありますけれども、これが、年度が終わる前、3次補正後ということになってみますと、175兆6878億円ということでなっておりまして、1.7倍に膨らんだわけであります。
…例えば新規国債の発行というところを見てみますと、第3次補正後でありますけれども、112兆5539億円の新規国債を今年度だけで発行するという予算になります。
御案内のとおり、新規国債発行というのは将来世代からの借金というものなのでありまして、そういう財政事情の中でいろいろな対策をしていっているということは、私たちは肝に銘じなければならない、自覚が必要なんだろうというふうに思うわけであります。
第204回国会 衆議院 予算委員会 第3号 令和3年1月26日
橋本議員は、将来のツケになるため、国債の発行を抑制しなければならない、と主張しました。

上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、発行額が増えても支障ありませんでした。
苦渋の決断という面もあった
再度、政府支出について議論しました。
…そうした、更に感染がいろいろなことがあって拡大をしてしまっているという状況に的確に対応して、国民の生活の維持や感染拡大防止に必要な事業に対して必要な予算を組んだという結果なのだと思います。
ただ、例えば財務省さんの立場からすると、これまで一生懸命財政再建ということで取り組んでいただいてきた中で、これだけ事業を組んで予算を組んでいただいたというのは苦渋の決断という面もあったのではないかというふうに思うわけでございます。この第3次補正予算の審議締めくくりに当たりまして、財務大臣にその辺りの、ここまで総額が拡大をしたということについての所感を是非お尋ねしたいと思います。
第204回国会 衆議院 予算委員会 第3号 令和3年1月26日
橋本議員は、せっかく政府支出を抑え込んできた財務省の取り組みが、今回の大型補正予算で水の泡になった、と主張しました。

上のグラフは、日本と海外の一般政府(国と地方を合わせた)総債務を示したものです。海外の政府は、債務を日本以上に拡大させています。補正予算を組んでも、日本の政府債務は外国に少し近接する程度の話でした。
財務省こそ最も感染拡大を抑えたい役所なんじゃないか
最後に、政府支出について議論しました。
財務大臣からいろいろ苦衷を感じる答弁をいただきました。実は、感染を抑制をしていく、社会を元に戻していくということが一番の財政にとっても対策だと思いますし、そういう意味でいうと、実は、財務省こそ最も感染拡大を抑えたい役所なんじゃないかというふうにも思うわけであります。
まず、もちろんそこは大事なので、しっかり取り組んでいただきたいと思いますけれども、引き続きそうした姿勢というのは持っていかなければいかぬというふうに思っているところであります。
さて、それでは、どうやって感染を抑えるか。いろいろな議論がここ二日、それまで、前からありましたけれども、昨日、今日もありました。ただ、例えば、施政方針演説で、感染症を一日も早く収束をさせるというその総理の決意というのは大変伝わってきたと思っていますが、一方で、例えば、では、基礎って何というと、小まめに手洗いをしましょう、手指消毒をしましょう、マスクも着けましょう、あるいは三密回避などなど、そうした、実は、誰でもできる、当たり前にできる感染対策をどれだけの人がきちんとやっていただけるかということが最も大切なんだと私は思っています。
第204回国会 衆議院 予算委員会 第3号 令和3年1月26日
橋本議員は、本音は政府支出を抑制したい所だが、感染症がある限り、政府支出の増加を余儀なくされている、と主張しました。

上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。日本は、世界最低水準の伸び率でした。平時はおろか、コロナ禍ですら補償を渋っていました。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率49.7%で当選しました。
(有効投票数179,057票 投票率48.04%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
橋本 岳 | 49.7% (89,052票) |
柚木 道義※ (比例当選) | 46.8% (83,859票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
同じ選挙区から出馬した現職 本記事に掲載されている経済のグラフ


私は平成9年から10年にかけて緊縮財政をやり、国民に迷惑をかけた。私の友人も自殺した。本当に国民に申し訳なかった。これを深くおわびしたい。財政再建のタイミングを早まって経済低迷をもたらした。
橋本龍太郎 2,001年4月 自民党総裁選