理由:「財政出動」に反対するため
2022年1月の予算委員会で、財政について議論していました。
財源というのは、節約をして捻出すべきなんです
青柳議員は、まず防衛費とその財源について議論しました。
…何が言いたいかというと、政府・与党の説明というのは常に、防衛費の増額は必要です、なぜなら、ウクライナ危機を見ても分かるとおり、我々のこの日本を取り巻く安全保障環境は非常に厳しいものがある、これを強化する必要があると。
だから、防衛費の増額には、昨年末の国会でも7割の国民の方が賛成をしておりました。これは、だから、自分たちの身を守るため、大事な予算だから、国民も負担を負うのは仕方がないですよねというような説明の仕方なんです。
ところが、もしその額が3兆円だったら、増税は要らないわけです。つまり、増税が絶対に必要ではないんです。この予算額が4兆円だから必要なわけであって、防衛費の増額をすることと増税をすることというのはイコールじゃないんです。まず、このことをちょっとはっきりさせたいと思います。その上で申し上げたいんですけれども、今、家計でも、エネルギーの価格、電気代、上がっていますよね。絶対に必要な経費が上がったときに、普通はどう考えるか。これは、家計だったら予算を切り詰めるんです、節約するんです。節約して、何か無駄遣いはないかな、その上で、出せる予算を考えていくということが普通の考え方です。財源というのは、節約をして捻出すべきなんです。新しい財源を考えるときに、国民の負担を考えるのは最後でなければいけないんです。
第211回国会 衆議院 予算委員会 第3号 令和5年1月31日
青柳議員は、防衛費の財源を確保するためには、他の政策予算を削って捻出しなければならない、と主張しました。
上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。青柳議員のこうした議論によって、日本は世界最低水準の伸び率になりました。
本当は安定財源じゃなきゃ駄目ですよね
次に、国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
だから、安定財源でなければならないような、こうしたこども家庭庁という組織そのものの予算であったりだとか、グリーントランスフォーメーションのような、新しい資本主義を含めた成長戦略の柱になっているようなものだとか、こういうものも全部含めて国債で賄っている、非安定財源で賄っているわけですよね。
でも、これらは本当は安定財源じゃなきゃ駄目ですよね。どうしてこの問題だけは安定財源だから増税ということになるんですか。だったら、これらに関しても増税しなきゃいけないんじゃないんですか。いかがですか。
第211回国会 衆議院 予算委員会 第3号 令和5年1月31日
青柳議員は、何らかの政策予算を恒久的に確保していくためには、国債の発行ではなく、税収で賄うべきだ、と主張しました。
上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、国債を発行して予算を確保すれば済む話でした。
そこの歯止めが利かなくなっている
2022年2月の予算委員会で、財政出動について議論していました。
財務省に、国債発行というのはどうやって額が決まるのか、こういう質問を何度かしました。返ってきた答えは、単純な引き算ですということでした。歳出が予算要求によって決まりまして、そして別に歳入が来ます、その差額を、理財局が国債を発行しているんです、こういう話でした。
ただ一方で、大規模な異次元の金融緩和があって、一度市場に出た国債を日銀が買い取っているという関係性がなければ、今のような大規模な国債を発行することというのはやはり難しいんだろうというふうに思っております。
今回の令和5年度の予算においても、最大のポイントは、コロナ禍が収束するという中にあっても予算自体は過去最高を更新し続けている、また、国債発行額も多少減りましたけれども、ただ、これは税収増を加味して考えると、その増加率というのは去年よりも高くなっているということなんですね。ですので、国債発行、つまりは財政支出を政府がより多く持とうというふうに考える、あるいはそこの歯止めが利かなくなっているということと金融緩和の関係というのは一定程度あると私は思うんですけれども、この点について御所見をいただけますでしょうか。
第211回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号 令和5年2月16日
青柳議員は、日銀が国債を買い取っているせいで、政府の財政出動に歯止めが利かなくなっている、と主張しました。
上のグラフは、日銀が発行したお金の総額を示したものです。2021年4月時点で、600兆円を突破していました。青柳議員の議論は、日銀の通貨発行能力をみすみすドブに捨てるような議論でした。
財政という観点から見ると将来の日本にとって大問題
さらに、財政と国債について議論しました。
ありがとうございます。非常に、ただ、重要な御示唆だと思っておりまして、今皆さんも笑っておられましたけれども、ただ、これは国民にとってはやはり笑える問題ではありませんで、これを、理由が謎なのは多分謎なんだと思います。私の推測はあくまで推測、仮説でしかありません。
しかし、何らかの理由でそうなっていると。そして、それは財政という観点から見ると将来の日本にとって大問題であるということですから、これはやはりみんなで、しっかりと理由をはっきりとさせた上で解決策をつくっていくのが国会、政治の役割であり、使命であろうというふうに私は考えております。
第211回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号 令和5年2月16日
青柳議員は、このまま積極財政を続けていくと、国債の金利が暴騰して財政が大きな問題を抱えるだろう、と主張しました。
上のグラフは、日本と外国の国債金利を示したものです。日本国債の金利は、世界で最も低く、安全な資産でした。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率55.7%で当選しました。
(有効投票数226,883票 投票率55.28%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
青柳 仁士 | 55.7% (126,307票) |
長尾 敬 (落選) | 30.9% (70,029票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ