理由:「財政出動」に反対するため
1995年1月の予算委員会で、財政について議論していました。
厳しい問題があろう
伊藤議員は、まず国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
これは一般的に財源の問題を考えてみても、1/4は建設国債、1/2は地方にお願いをする、そして残りの1/4は財投をやはり活用しないとこの財源は捻出はできない。それだけ財源の問題については厳しい問題があろうかというふうに思います。
第132回国会 衆議院 予算委員会 第5号 平成7年1月31日
伊藤議員は、国債を発行していることが厳しい財政運営の証である、と主張しました。
上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、国債を発行しても何ら支障ありませんでした。
飛躍的に改善をいたしました
2013年4月の憲法審査会で、基礎的財政収支について議論しました。基礎的財政収支とは、歳出を税収の範囲で賄うというルールで、政府支出を抑え込むために設けられています。
自民党が2002年から2008年にかけて政権運営を行っているときに、基礎的財政収支は飛躍的に改善をいたしました。28兆あった基礎的財政収支の赤字が6兆円台まで軽減をした実績がございます。
このときには幾つかの成功要因がありましたが、…一つは、複数年度にわたって、具体的に言うと5年間にわたって歳出改革のフレームワークというものを設け…
第183回国会 衆議院 憲法審査会 第6号 平成25年4月18日
伊藤議員は、政府支出を5年間計画的に削減したことで、基礎的財政収支を改善できた、とアピールしました。
上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。伊藤議員のこうした取り組みによって、日本は世界最低水準の伸び率になりました。
実績をつくり上げてきている
再度、国債について議論しました。
5年間にわたって歳出改革のフレームワークというものを設けて、…その結果として、基礎的財政収支を6兆円台まで縮減をして、国債の発行額も30兆円を切るという実績をつくり上げてきているところがございます。
第183回国会 衆議院 憲法審査会 第6号 平成25年4月18日
伊藤議員は、国債の発行額を抑制できた、とアピールしました。
上のグラフは、日本と外国の国債金利を示したものです。日本の国債は、世界で最も低金利の安全な資産になります。伊藤議員は訳もなく、その発行額を抑え込もうとしました。
大きな意味がある
さらに、憲法と財政について議論しました。
次に、健全財政主義について申し上げます。現行憲法にはこれに関する規定はありませんが、財政の健全性の確保を憲法上明記し、財政運営の指針とすることは大きな意味があると考えます。
我が党の憲法改正草案では、83条2項を新設して、「財政の健全性は、法律の定めるところにより、確保されなければならない。」とし、財政の健全性を憲法上の価値として明記いたしました。
第183回国会 衆議院 憲法審査会 第6号 平成25年4月18日
伊藤議員は、健全財政を憲法に明記すべきだ、と主張しました。
不況の時、民間単独で支出を増やすことは中々できません。
その場合、政府が財政拡大することによって、社会全体の支出総額を維持します。仮に、健全財政を憲法に明記すると、不況の時に財政拡大すべき政府の役割を阻害してしまいます。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率46.9%で当選しました。
(有効投票数280,260票 投票率60.01%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
伊藤 達也 | 46.9% (131,351票) |
山花 郁夫 (落選) | 40.1% (112,393票) |
櫛渕 万里※(落選) | 11.4% (31,981票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ