理由:「財政出動」に反対するため
2019年11月の財政金融委員会で、日銀総裁と財政について議論していました。
財政の健全化…骨の髄までしみ込んでいる
海江田議員は、まず国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
黒田さん(日本銀行総裁)は、財務省の御出身でもありますから、財政の健全化ということも、片一方で、やはり骨の髄までしみ込んでいると思いますが…
日銀総裁がああ言っているんだから、幾ら国債を発行しても、1カ月ぐらい置いておけば、それはちゃんと日銀が買入れをしてくれるんだから心配要らないな、そういうことにもなりやしないだろうか。…そういうふうに事態が動いているということを私は指摘をしておきたいと思います。
第200回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和元年11月29日
海江田議員は、政府が財政出動のために発行した国債を、日銀が購入するようなことはあってはならない、と主張しました。

上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。海江田議員のこうした議論によって、日本は世界最低水準の伸び率になりました。
(物価上昇率)2%という数字が…無理なんじゃないだろうか
次に、物価について議論しました。
(物価上昇率)2%という数字が果たして本当に妥当だったんだろうか、どうなんだろうか。当初は、世界的にも2%というのが一つの数値でありました。それ以外はなかったわけですけれども、それを7年近くやってきて、2%はどうなんだろう。
政策委員の見通しの中央値でも、1%になるのが2020年度、これは1.1%ですね。2021年度になって1.5%ということですから。そうすると、もちろんバッファーの問題はありますけれども、2%という数字がちょっとこれはもう無理なんじゃないだろうか。いつまでも達成できない、蜃気楼みたいなもので…そういうことを考えれば、やはり2%を例えば1.5%にするとか、そういうお考えはありませんか。
第200回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和元年11月29日
海江田議員は、物価上昇率2%を達成することはできない、と主張しました。

上のグラフは、各国の物価上昇率を比較したものです。日本は、世界最低水準の0%でした。海江田議員の質疑に対して、日銀総裁が次のように答弁しました。
[日銀総裁の答弁]
実際、国際的な議論の場では、なかなか2%に達しない国が多いんですけれども、その中で、2%に達しないので1.5にしようとか1%にしようという中央銀行はありません。むしろ、これを3%とか、より高い目標を立てて、それに向けて徹底した金融緩和をすべきだという議論は一部にあるんですけれども、今のところ、量的・質的金融緩和を導入した2,013年と全く同様で、主要中央銀行は全て、基本的に2%の物価安定目標というものを掲げて金融政策を運営しておられます。
第200回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和元年11月29日
この反論に対して、海江田議員は特に何も言いませんでした。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2024衆院選の得票率
得票率32.0%で当選しました。
(有効投票数177,998票 投票率55.60%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
海江田 万里 | 32.0% (56,979票) |
山田 美樹 (落選) | 30.9% (55,040票) |
※分類が進捗に左右されるため、暫定の順位付けになります
参照 国会会議録検索システム 総務省選挙関連資料