理由:「消費税の減税」と「財政出動」に反対するため
元財務副大臣です。2016年10月のTPP特別委員会で、経済について議論していました。
需要が収縮をしている
上野議員は、人口とデフレの関係について議論しました。デフレとは、需要が供給を下回ることにより、物価が下がり続ける現象をいいます。
それから、中嶋参考人にお伺いをしたいんですが、マーケットの拡大というお話をいただいています。今、食料産業自体の需要が収縮をしている。人口減ということもひょっとしたらあるかもしれませんし、デフレということもあろうかと思います。
第192回国会 衆議院 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会 平成28年10月21日
上野議員は、人口減少国の日本では需要が小さくなるため、デフレにならざるを得ない、と主張しました。

棒グラフの黒文字は、2,018年時点の人口(99年比)。左に行く程、減少ペースが速い順。
上のグラフは、1999年から2018年までの間、人口が最も減少した7ヵ国の物価上昇率を示したものです。人口が減少している国でも、需要が増えていることを示しています。
公的債務残高がGDPの2倍程度に累積する
2018年2月の財務金融委員会で、政府債務について議論しました。
日本の財政につきましては、公的債務残高がGDPの2倍程度に累積するなど、厳しい状況にございます。今委員御指摘があったように、一般論としてでありますが、財政赤字が拡大し債務残高が増大をいたしますと、幾つかの懸念すべき点がございます。
第196回国会 衆議院 財務金融委員会 第2号 平成30年2月16日
上野議員は、債務残高÷GDPの値が大きすぎる、と答弁しました。

上のグラフは、分子の一般政府総債務(公的債務)を示したものです。日本は外国と比べても、それほど増加していません。

上のグラフは、分母のGDP成長率を示したものです。日本は、世界最低水準の成長率でした。問題は、分子の公的債務ではなく、分母の名目GDPが全く成長していない点にあります。
国債金利の上昇に伴う政府の資金調達の困難化
次に、国債について議論しました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
…民間部門の資金調達コストの上昇による経済活力の低下、財政への信認低下による国債金利の上昇に伴う政府の資金調達の困難化などの事態を招くおそれがあるものと考えています。
こうした事態を防ぎ、世界に冠たる社会保障を次世代に引き渡していく責任を果たすためにも、引き続き経済の再生と財政健全化に着実に取り組んでまいりたいと思います。
第196回国会 衆議院 財務金融委員会 第2号 平成30年2月16日
上野議員は、間もなく金利が上昇し、国債が売れ残るだろう、と主張しました。

上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、国債を発行しても何ら支障ありませんでした。
それが景気後退の主因であったとは考えられない
2019年5月の決算行政監視委員会で、消費について議論しました。
まず、1997年の経済の状況についてでございますが、当時の経済の状況は、消費税率の引上げというようなことがございました。
ただ一方で、1997年の7月にはアジア通貨危機が発生をしておりますし、同年11月には、いわゆる金融システムの不安定化で大手証券等の経営破綻が起こっているということでございます。
それだけ大きなショックに日本経済が見舞われたため、消費増税の影響そのものを分析することはなかなか難しいわけでございますが、消費増税が消費の落ち込みを通して日本経済にマイナスの影響を与えたという見方はもちろんございますが、ただ、それが景気後退の主因であったとは考えられないとされているところであります。
第198回国会 衆議院 決算行政監視委員会 第2号 令和元年5月13日
上野議員は、消費を冷ました主因は消費税ではない、と主張しました。

上のグラフは、各国における家計消費の伸び方を比較したものです。日本は、世界最低水準の伸び率でした。政府は本来、冷え込んだ消費を回復させるために減税すべき所を、逆に増税し続けました。
必ずしもそうではない状況であった
さらに、緊縮財政について議論しました。緊縮財政とは、政府が支出を絞ることをいいます。
97年以降、緊縮財政、確かに、財政構造改革法の成立等で一旦緊縮財政にかじを切ったわけでございますけれども、ただ一方で、今のような経済状況の中で財政が毎年緊縮であったかというと、必ずしもそうではない状況であったと思います。
第198回国会 衆議院 決算行政監視委員会 第2号 令和元年5月13日
上野議員は、日本は緊縮財政ではない、と主張しました。

上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。日本は、世界最低水準の伸び率でした。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2021年衆院選の得票率
得票率56.6%で当選しました。
(有効投票数147,621票 投票率56.93%)
当選者と次点 | 得票率 |
---|---|
上野 賢一郎 | 56.6% (83,502票) |
田島 一成 (落選) | 43.4% (64,119票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
本記事に掲載されている経済のグラフ



