理由:「財政出動」に反対するため
2019年11月の財政金融委員会では、財政について議論していました。
かなりやばい話になってくる
末松議員は、まず国債について議論していました。国債とは、税収だけでは予算に届かないため、政府が資金調達するために発行する債券をいいます。
…異常事態が生じていないというのは事実ですし、政府でプライマリーバランスの回復が5年間延びたとしても、特に(国債)市場として何の大きな動きもされなかったような。
だから、私が申し上げたいのは、日銀の、本当にコントロールされた市場の中で、うまくそこは市場が管理された形で機能している間はいいですよね、ということではありますけれども、これが本当に大きく動くときはまた大変な話になる、かなりやばい話になってくるのかなとは思っています。
第200回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和元年11月29日
末松議員は、国債の金利が大きく動くかもしれない、と主張しました。

上のグラフは、日本と外国の国債金利を示したものです。日本国債の金利は、0%の底をはり付いていました。日本国債の金利は、世界で最も低く、安全な資産でした。
どんどんまた際限なく国債を買っていくのか
次に、マネタリー・ベースについて議論しました。マネタリー・ベースとは、日本銀行が発行するお金の総額をいいます。
物価安定目標実現までは、マネタリーベースを拡大し、リスク要因がちょっとでも出れば、直ちにちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講じる、これは、強い言葉で言っておられますけれども、どんどんまた際限なく国債を買っていくのか。
全然歯どめの言葉がないわけですよ。これは、私から見たら、これこそMMTの言っていることとほとんど一緒じゃないかと。私から見たらそう思うんですけれども、その点については、総裁、いかがですか。
第200回国会 衆議院 財務金融委員会 第4号 令和元年11月29日
末松議員は、日銀がお金を発行する能力を使って国債を買うのはご法度である、と主張しました。

上のグラフは、マネタリー・ベースの推移を示したものです。日銀は600兆円ものお金を発行していました。末松議員の議論は、その通貨発行能力をみすみすドブに捨てるようなものでした。
政策を取っていく必要が私はあると思う
2022年2月の財務金融委員会で、プライマリー・バランスについて議論していました。プライマリー・バランスとは、歳出を税収の範囲で賄うというルールで、政府支出を抑え込むために設けられています。
鈴木財務大臣が所信のところで示しておられました、2025年のプライマリーバランスの黒字化目標等の達成に向けて、歳出歳入両面の改革をしっかり進めていくと言っておられますから、そこは是非、大臣としても具体的にもうちょっと大胆な税制なり政策を取っていく必要が私はあると思うんです。
第208回国会 衆議院 財務金融委員会 第2号 令和4年2月4日
末松議員は、プライマリー・バランスを達成するための政策を展開するべきだ、と主張しました。

上のグラフは、各国の政府支出の伸び方を示したものです。末松議員のこうした議論によって、日本は世界最低水準の伸び率になりました。
矢野次官のような勇気ある発言
次に、矢野論文について議論しました。矢野論文とは、財務省の矢野次官が財政破綻の不安を煽る目的で書いた論文のことをいいます。
①特に、私、財務省の中でいろいろと、例えば矢野事務次官が、この前、昨年の文芸春秋の11月号に寄稿した論文で、「財務次官、モノ申す「このままでは国家財政は破綻する」」、こういう論文が永田町とか霞が関、丸の内に衝撃を与えたわけですけれども、大臣、いかがですか。ちょっと大臣の存念をお伺いしたいと思います。
②そういった矢野次官のような勇気ある発言、まあ、これは永田町でもたたかれたとかいう、そんなうわさも出ておりますけれども、是非そこは国の金庫番としての役割を本当に発揮していただきたい、そういうふうに思うわけでございます。
①第208回国会 衆議院 財務金融委員会 第2号 令和4年2月4日
②第208回国会 衆議院 財務金融委員会 第2号 令和4年2月4日
末松議員は、財政破綻論を言いにくい雰囲気になっているが、その中で矢野次官はよくぞ言ってくれた、と主張しました。

上のグラフは、長期債務残高と国債の金利を示したものです。国債は超低金利の状態にあるため、財政破綻の可能性はほとんどありませんでした。
議論の内容に基づき「以外に投票する」議員に分類しました。
2024衆院選の得票率
得票率39.4%で当選しました。
(有効投票数195,040票 投票率60.25%)
当選者と次点 | 得票率 |
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末松 義規 (立民) | 39.4% (76,899票) |
松本 洋平※(比例当選) | 38.2% (74,435票) |
※衆議院インターネット審議中継及び総務省選挙関連資料 参照
同じ選挙区から出馬した現職 本記事に掲載されている経済のグラフ